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外壁塗装のALCパネルとは?特徴とメリット・デメリット

公開日:2021/02/15  最終更新日:2020/11/27

最近のお家ならサイディング、少し前ならモルタルというのが外壁材の定番ですが、まれに使われているのがALCパネルです。最も有名なのがヘーベルハウス、ヘーベルは旭化成が持っている、ALCパネルの商標名です。それでは、ALCパネルとは一体何でしょうか。メリット・デメリットについても見ていきましょう。

ALCパネルとは

コンクリートは優れた建材ですが、重い、ひび割れが起きやすい、工期が長い、断熱性が低いといったデメリットがあるのです。これらを克服したのがALC、工場生産された軽量気泡コンクリート建材です。内部に無数の気泡を含んだ構造で、金属製の補強材が組み込まれており、パネルとして出荷されます。

ALCが誕生したのは、1920年代のスウェーデンです。冷涼な気候でコンクリートが乾きにくいことから開発されました。1930年代には、同じような気候の北ヨーロッパを中心に使われるようになり、1960年代には日本に製法が伝わりました。

現在も旭化成など数社が生産を続けています。ALCパネルは、一般の住宅以外で使われていますが、厚手のものは高層ビルや大型商業施設で広く使われています。長い歴史を持ち、信頼性も高い建材です。

ALCパネルのメリット

耐火性の高さや頑丈さといったコンクリートのメリットはそのままに、軽量性や断熱性の高さ、防音性の高さというメリットも持ち合わせているのがALCパネルです。軽量性により軟弱地盤や狭小地といった、今までコンクリートの使用が難しかった条件での施工が可能にしたのがALCパネルです。

また、断熱性の高さは通常のコンクリートの10倍だとか。暑い・寒い・結露が発生しやすいといったコンクリートと違い、快適な住環境を実現しています。また防音性の高いこともALCパネルのメリットとなっており、新幹線のホームなどの防音壁に使われています。

また、ALCパネルはサイディングより厚手の外壁材ですから、表面に深い模様を刻むことができます。塗装もしやすいですからデザイン性が高いこともメリットです。

ALCパネルのデメリット

ALCのメリットの多くは、内部に多くの気泡を含ませることで実現したのですが、同時にデメリットも生んでいます。最も大きなものは水分に弱いということ。軽石のような構造で、大量の水分を含んでしまいます。

これで起きてしまうのが冬場の凍結、ALCの内部に含まれた水が凍って膨張し、ひび割れを発生させるのです。ALCへの水の侵入を防いでいるのが塗装とコーキングです。塗装は表面を、コーキングはALCパネルの継ぎ目を水の侵入から守っているのですが、両方とも時間の経過とともに劣化していくのです。

そこで必要になるのが外壁塗装とコーキングの打ち直しなのですが、それぞれが必要かどうかセルフチェックをしてみてください。塗装は表面を手でこすってみて、顔料が付いてしまうようなら(チョーキング)再塗装のサイン。コーキングは指で押してみて弾力性がなくなっていたり、ひび割れが起こっていたりしたら打ち直しのサインです。お家が建てられている条件で大きく変わりますが、新築から10年程度が目安になるでしょう。

 

ALCパネルは非常に優れた外壁材ですから、サイディングにかわって、もっと広く使われてもよさそうなものなのです。それを阻んでいるのが価格の高さ。ALCパネルを多用したヘーベルハウスは、高級ハウスメーカーとして知られています。にもかかわらず、ALCパネルの外壁は水に弱いというデメリットが目立ちます。そして、塗装とコーキングが防水を担っているというのはサイディングと同じです。ALCパネルを長持ちさせるには、定期的な外壁塗装が必要となるのです。