コンクリート打ちっぱなし工法は完成時の見た目は美しく、スタイリッシュな建物に仕上がるため人気の工法です。はじめはきれいな状態のコンクリートも、時間の経過とともに劣化してしまいます。打ちっぱなしコンクリートの劣化防止や補修には外壁塗装が必要です。ここではその必要性と最適な塗装時期を解説します。
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打ちっぱなしコンクリートの特徴
打ちあがりの外観はデザイン性が高い打ちっぱなしコンクリートですが、機能性や耐久性の上でメリットとデメリットがあります。
打ちっぱなしコンクリートのメリット
コンクリート造は木造建築よりも頑丈です。また耐火性が高く、火事になっても燃えにくい建材です。コンクリート造の外壁は木造と違い、厚く隙間なくコンクリートが詰まっているため防音性にも優れています。
打ちっぱなしコンクリートのデメリット
劣化が目立ちやすいことが打ちっぱなしコンクリートのデメリットです。コンクリートには水分を吸収する性質があり、吸収した水分が蒸発する際に水シミを残してしまいます。逆に水分がなく乾燥した状態が続くとひび割れが発生します。打ちっぱなしコンクリートの外壁には装飾が少なく劣化が目立ちやすいため、細かなメンテナンスが重要です。
打ちっぱなしコンクリートに外壁塗装が必要なときの症状
コンクリートによく見られる劣化症状は、ひび割れや剥げといったコンクリートの欠損です。また水に関するトラブルも多く、コンクリートの表面にカビが発生したり、漏水により建物内部に水が漏れたりすることもあります。そういった不具合が生じた場合、適切な補修と外壁塗装が必要になります。
打ちっぱなしコンクリートの外壁塗装方法
打ちっぱなしコンクリートの外壁塗装には、主に3つの塗装工法があります。
撥水剤塗布工法は、透明な撥水剤でコンクリートの質感を維持したまま防水性を高められる塗装です。耐用年数は3~7年で、期間中は雨が染みにくく水シミができにくくなります。
カラークリヤー工法はクリア塗料に着色剤を混ぜて、半透明な色付きの塗装です。防さび性や防水性が高い塗料で、コンクリートの耐久性が上がり劣化しにくくなります。耐用年数も5~10年と長く、コンクリートを長持ちさせられる塗装工法です。
再現工法は、劣化したコンクリートを新築の打ちあがった直後の状態に再現する塗装工法です。非常に技術が必要な工法のため、施工できる業者も限られてきます。劣化した状態を補修して見た目がきれいになるだけではなく、経年劣化で下がった耐久性や耐水性を復活させられます。また合わせて光触媒コーティングを行うことで、防カビ効果や遮熱効果を得ることが可能です。
打ちっぱなしコンクリートの外壁塗装に最適な時期
打ちっぱなしコンクリートの外壁塗装の塗り替え時期は、おおよそ6~7年周期が理想です。実際の外壁の劣化具合を見て決めても問題ありませんが、見た目に劣化がないように見えても経年劣化で耐久性は下がっていきます。そのため外壁塗装のタイミングに迷うような場合には、10年周期を目安に行うことをおすすめします。
まとめ
打ちっぱなしコンクリートの外壁は見た目もきれいで、耐久性や防火性に優れています。その反面劣化が目立ちやすいという点がデメリットです。経年劣化で耐久性も下がってしまうため、打ちっぱなしコンクリートの外壁は定期的に外壁塗装を行いメンテナンスすることが理想的です。外壁塗装を行うことで耐久性を復活させたり、防水性や防カビ性をあげたりと、コンクリートの機能性を向上させてコンクリートを長持ちさせることが可能です。塗装時期は一般に6~7年が目安といわれますが、長くとも10年周期で行うことをおすすめします。