住宅を長く快適に使うためには、必ず行わなければならない外壁塗装リフォーム。気をつけるべきポイントは、業者選びや見積もりなどだけではありません。外壁塗装の工事中は犯罪に狙われやすく、普段よりも防犯対策に気を配る必要があります。この記事では、外壁塗装中に起こりうる犯罪や、効果のある防犯対策について解説します。
外壁塗装工事中は何故犯罪に狙われやすいのか?
エクステリアにセンサーを取り付けたり、家の周りを塀で囲ったりと、普段から住宅の防犯に気を配っている人は多いでしょう。しかし、外壁塗装中は普段とは違った手口で犯罪が行われるケースも多く、新たな防犯の知識が必要になることもあります。外壁塗装中は、業者が安全に作業できるように、必ず足場を設置します。
そのため、普段は立ち入れない2階の窓やベランダなどが、空き巣の侵入経路になることもあるのです。建物を養生シートで覆うと外からは建物の様子がわからないため、不審者が住宅に侵入しても気付かず、事件の発覚に時間がかかるケースも見られます。
また、外壁塗装中は何人もの業者が住宅を出入りします。外壁塗装の工期は1〜2週間ほどですが、仕事で家を空けることが多い人など、その間に業者全員の顔を把握できないケースもあるでしょう。万が一、業者に紛れて不審な人物が紛れ込んでも、違和感を抱きづらいかもしれません。外壁塗装中は住宅の環境が普段と異なるため、不審な人物や行動などに気付きにくいのです。
外壁塗装工事中に発生する恐れのある犯罪
外壁塗装中に注意すべきなのは、不審な人物が足場を使って住宅に侵入するトラブルです。足場が設置してある期間は、窓の鍵が閉まっていないだけでも、空き巣や盗難の原因になりかねません。塗装中は建物が養生シートで覆われているため、敷地内に入ってしまえば身を隠すのは簡単なもの。人の出入りが多い昼間に敷地内に侵入し、夜間に足場を使って住宅の中に入るケースも多く見られます。
また、足場を利用した犯罪はこれらだけではありません。カーテンなどで部屋の中を隠していないと、盗撮のターゲットになることもあります。盗撮で生活スタイルが知られてしまうと、空き巣やストーカー被害など、ほかの犯罪に巻き込まれやすいリスクもあるため、外壁塗装中は普段よりもプライバシー性を高める工夫が必要です。
加えて、業者を装った人物が玄関から堂々と侵入してくるケースもあります。見つけやすい場所にクレジットカードや財布、重要書類などを置いておくと盗難の原因になることも。外壁塗装中は、机や棚の上など、目に付きやすい場所には貴重品を置かないのがベターです。
外壁塗装前の防犯対策を忘れずに!
外壁塗装を行う時は、普段よりもいっそう高い意識を持って防犯対策を行うことが大切です。工事期間中は、必ずすべての窓の戸締りを確認し、できればレースのカーテンなどで部屋の中が見えないようにしましょう。
また、業者によっては足場なしで工事を行なう、足場にセンサーライトやターポリンを設置するなどの対策を取ってくれることもあります。無足場での塗装は高い技術が必要なため、施工できる業者が限られています。あらかじめ無足場を検討している旨を伝え、無足場の実績が豊富な業者に依頼しましょう。悪徳業者が施工の手間を省くために無足場をアピールすることもあるので、業者選びは慎重に行うことが大切です。
実はあまり知られていない、外壁塗装中の防犯対策。関係者に紛れて敷地内に侵入する、足場を使って住宅の中に立ち入るなど、起こりうる犯罪の手口を知って、事前に対策を取れれば理想的でしょう。必ず玄関と窓の鍵を閉める、カーテンで部屋の中を隠すなど、いつもの防犯対策を徹底するだけも効果があります。業者によっては、無足場やセンサーの設置などを検討してくれるので、より安全性の高い工事を行いたい人は、それらも併せて検討するとよいでしょう。