戸建てやマンションの外壁を塗装するときに、インコを飼っているので心配という飼い主さんはいませんか?実際のところ、外壁塗装中の臭いは、インコなどのペットに悪い影響を与えるため注意が必要です。本記事では、外壁塗装中の臭いが出るタイミングやインコに与える影響、インコを守るための対策について解説します。
臭いが出るタイミング・日数は?
一般的な外壁塗装の期間は、2週間が目安です。
その中で臭いが出る原因を理解し、タイミングや日数を把握しましょう。
外壁塗装中に出る臭いの原因
外壁塗装では水性塗料と油性塗料の2種類が使われています。
水性塗料が溶剤に水を使うのに対し、油性塗料は有機溶剤のシンナーを使用しています。この油性塗料のシンナーが、臭いの主な原因です。
吐き気やめまい、頭痛などの症状を引き起こします。それでも多くの現場で使用され続けているのは、油性塗料に防水性や乾燥力、サビを出にくくする効果があるためです。
外壁塗装で臭いが出るタイミングと日数
外壁塗装では、足場や養生の設置、高圧洗浄、下塗り、中塗り、上塗りと工程が続いていきます。
そのなかで臭いが出るのは、油性塗料を選んだ場合の中塗りと上塗りのタイミングです。
中塗りと上塗りは同じ仕上げ塗料を使用し、それぞれ1日がかりで作業するため、乾燥させる1日を加えると3日間になります。
ちなみに下塗りは別の専用塗料を使うため、臭いは仕上げ塗料ほど強くありません。そのため、中塗りと上塗り、乾燥させる日の3日間に注意するとよいでしょう。
外壁塗装がインコに与える影響とは?
外壁塗装がインコに与える影響をチェックします。
塗料の臭いでインコの体調が悪化する
シンナーの臭いを嗅ぐと、人間と同じように嘔吐したり、暴れだしたり、意識が朦朧とする可能性があります。
体が小さいために、命を落とす危険性も。実際、外壁塗装でインコが亡くなった事例も報告されているため注意が必要です。
換気不足でインコの体調が悪化する場合もある
養生して窓を締め切っていると、室内の空気がこもりがちになります。
夏場の場合、室内温度がかなり上昇するため、適度な換気が大切です。また、サッシの隙間から、外気の臭いが漏れてくることも考えられます。
騒音や振動がストレスになる
足場の設置や解体、外壁洗浄などの機械音は、インコを怖がらせる場合があります。
また、聞き慣れない職人の長時間の話し声がストレスになることも。作業する箇所とかかる時間を聞いて、インコが安心できる場所を確保してあげましょう。
インコに影響を与えないためにできること
外壁塗装中に、インコのためにできることを紹介します。
塗装業者にインコを飼っていることを相談する
業者に依頼する時点で、インコを飼育していることを相談しましょう。
有能な業者であれば、インコに与える影響を考え、塗装期間中の対策を提案してもらえます。また、作業する職人にも適切な指示を出してくれるでしょう。
インコに負担が少ない塗料を使用する
水性塗料は、油性塗料よりも臭いや害が少ないといわれています。
インコの負担を減らすために、水性塗料を使用するのも1つです。
ただし、耐久性などは油性塗料に劣るため、外壁塗装の頻度が早まる可能性も把握しておきましょう。
室内の換気に気を配る
扇風機や空気清浄機、エアコンを使って、インコが快適に過ごせる空間をつくりましょう。
エアコンは、事前に室外機をふさがないように養生してもらえば使用可能です。
ただし、外の空気を取り込むタイプもあるので確認してみてください。また、サッシの隙間対策に、室内の内側から養生しておくのもよいでしょう。
インコを外部に預ける
塗装期間中、ペットホテルに預ける方法もあります。費用はかかりますが、かなり安心です。
また、知人やほかの家族に預かってもらうこともできます。ただし、その場合は、近隣に猫などを飼育していないか調べるようにしましょう。
まとめ
外壁塗装中の臭いの主な原因は、外壁塗装で使用される油性塗料のシンナー臭です。中塗りと上塗り工程の3日間に起こります。このシンナー臭は、インコの体調を悪化させるだけでなく、命に関わる危険性もあるので注意が必要です。また、臭い以外でも、換気不足や振動・騒音などもインコに影響を及ぼすことが考えられます。外壁塗装を検討している場合、まずは、塗装業者に相談し、インコ対策を取ってくれる業者を選びましょう。経験豊富な業者であれば、プロの視点から適切なアドバイスが期待できます。万が一、不安が残るようであれば、ペットホテルに預けるのもおすすめです。万全のインコ対策を取ってから、外壁工事を実施しましょう。