住宅にはさまざまな建材が使用されていますが、その中で注目を集めつつあるのがガルバリウムです。そのガルバリウムがどのようなメリットを持っていて、どのような住宅に用いるべきかなどを解説していきます。将来的に住宅を構えることを考えている人は、その特徴を把握しておくと良いでしょう。
錆びに強い特徴を持つメッキ鋼板
ガルバリウムとはアメリカの製鋼会社によって生み出された、表面にアルミと亜鉛のメッキが施された鋼板のことです。日本の規格ではメッキ部分の内訳でアルミが55%で亜鉛が43.4%、残りの1.6%がシリコンと決まっています。
一番の特徴は腐食に強いことで、日常的にある素材の中ではステンレスほどではないにしても、高い性能が期待できます。そのため住宅では屋根やベランダといった、雨風に晒されやすい場所で積極的に用いられます。
また数ある建材の中では価格が比較的高めではありますが、ステンレスと比べると初期段階での費用が若干安い位置にあります。したがって住宅を建てるタイミングで、ステンレスには予算面で手が届かない場合の代わりとしても適しています。
基本的に平らではなく、一方向に凹凸でできた線が入っているという見た目の特徴があります。そのうえ標準状態で色のバリエーションが広い点も、選ばれる理由として挙げられるでしょう。
ガルバリウムに必須のメンテナンス
ガルバリウムの寿命はだいたい10年から30年程度が目安で、一定の期間を過ぎると打ち替える必要が出てきます。その時期をできるだけ延ばすために、こまめなメンテナンスをおこないます。
メンテナンス作業そのものは特に難しいことはなく、1・2年に1回くらいの頻度で、ホースなどで水をかけてあげるだけです。そうすることで表面を劣化させる要因を洗い落とし、寿命の延長に繋がります。あくまでも表面に付いたものを落とせれば良いので、高圧洗浄ではありません。
またメンテナンスの頻度は使用している環境によって変わり、海辺や酸性雨の多いところでは高くなります。その他にも長持ちさせる方法として、外壁塗装を施すという手もあります。ガルバリウムはそのまま使用しても性能自体は発揮できますが、正しい外壁塗装であれば長続きする確率は高めです。
施工は正しい専門家に依頼しよう
ガルバリウムは錆に強い性能を表面のメッキに頼っているため、それが剥がれてしまわないように注意しなければなりません。したがって施工の際に間違っても表面に傷を付けてしまわないような、正確な作業をおこなうことが必須です。
もし傷が付いてしまうと強みである耐腐食性が損なわれてしまい、見た目が悪くなる恐れもあります。そのためメンテナンスが必須という点など、ガルバリウムのことを正確に理解しているかどうかを確認したほうが良いでしょう。
中にはガルバリウムがメンテナンスフリーだという間違ったことを言うところもあるので、良い判断材料になります。外壁に使用した場合の塗装も同様で、腐食に強いという面が塗料が定着しにくいという側面になります。
それでも確かな技術を持ったところであれば質の高い仕上がりにできるため、重要なのは依頼先の選び方です。表面からさらに保護する役割を持つ外壁塗装は、寿命に直結しかねないポイントです。
ガルバリウムはメンテナンスや施工の正確さが求められますが、それが満たせられれば高い耐久性を発揮してくれるはずです。建材に使用する場合は他にもステンレスを始めとした複数の候補が挙げられますが、それらと比べられる性能は十分あると言えるでしょう。
また他の建材と違い見た目にも大きな特徴があり、それが気に入るという人も少なくありません。検討するのであればまず実際に目にしてみて、どのようなものなのかを確認すると良いでしょう。
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