新築から10年以上経過すると、家のあらゆる箇所に劣化がでてきます。外まわりの劣化で気になるのが「サイディング外壁」です。色落ちやくすみがでてくるからです。では、サイディング外壁を塗装する時にはどんな点に注意した方がよいのでしょうか。今回は、サイディング外壁を塗装するなら何に注意すべきかについて詳しくご紹介します。
素材に合わせた塗料選びをしよう
サイディング外壁を塗装するなら、サイディングの素材に合わせた塗料選びが肝心です。では、どんな塗料を選べばよいのでしょうか。こちらで詳しくご紹介します。
窯業(ようぎょう)系サイディングに合った塗料とは?
窯業系サイディングに合った塗料は次の通りです。
・アクリル樹脂塗料
・ウレタン樹脂塗料
・アクリルシリコン樹脂塗料
・外壁塗装用フッ素樹脂塗料仕上げ
・外壁塗装用光触媒塗料
・無機系塗料
窯業系サイディングとは、セメントに繊維質を混ぜたサイディングのことです。現在日本で使われている大半のサイディングは窯業系サイディングです。そのため外壁塗装のほとんどで見ることができます。
金属系サイディングに合った塗料とは?
金属系サイディングに合った塗料は次の通りです。
・ウレタン塗料
・シリコン塗料
・ピュアアクリル塗料
・フッ素塗料
・無機塗料
金属系サイディングとは、ガルバリウム鋼板製、または塗装ステンレス鋼板製のサイディングのいずれかです。一般的に金属系サイディングとはガルバリウム鋼板のことになります。ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム・亜鉛合金メッキの鋼板のことです。耐久性が高く、屋根や外壁に使われています。
木質系サイディングに合った塗料とは?
木質系サイディングに合った塗料は次の通りです。
・合成樹脂調合ペイント
・ウレタン樹脂塗料(微弾性)
・アクリルシリコン樹脂塗料
木質系サイディングとは、サイディングボード・パーティクルボード・MDF系のいずれかのサイディングのことです。サイディングボードとは、無垢材を使ったものです。パーティクルボードとは、小さな木材同士を接着して造ったものになります。またMDF系とは、木の繊維を固めて造ったものです。
適切な下地処理をすることが大切!
サイディング外壁を塗装する時に、重要なポイントになってくるのが下地処理です。こちらではサイディング外壁を塗装する時は適切な下地処理をすることが大切であることについて詳しくご紹介します。
下地処理とは何か?
下地処理とは、塗装面に塗料がのりやすいように下地の状態を整える作業のことです。
下地処理とは何をするのか?
一般的に下地処理は次の作業が行われます。
・高圧洗浄:高圧洗浄とは塗装面を高圧の水流で洗う作業のことです。
・クラック補修:クラック補修とはヒビ割れ部分にシーリング材を充填して、フラットな面にする作業のことです。
・ケレン:ケレンとはサビ落としや旧塗膜の除去作業のことです。
・目止め:目止めとは塗料の吸い込みを抑える作業のことです。
適切な下地処理をしないとどうなるのか?
適切な下地処理をしないで塗装をすると、早い時期にひび割れ・塗膜の剥離・塗膜の膨れが起こる可能性が高まります。
サイディング外壁を塗装する際の注意点
サイディング外壁を塗装する際には、どんな点に注意すればよいのでしょうか?こちらで詳しくご紹介します。
弾性塗料は使用しない
サイディング外壁を塗装する際の注意点は、弾性塗料を使用しないことです。弾性塗料とは、伸縮性に優れた塗料のことになります。サイディング外壁の塗装に弾性塗料を使用してはいけない理由は、サイディング外壁の塗装に向かないからです。
サイディング外壁には熱を貯めやすく、熱を逃がしにくいという特徴があります。もし弾性塗料をサイディング外壁に塗ると、熱によって弾性塗料は伸縮してしまう可能性が高まります。すると、塗膜の膨張、塗膜の浮き、塗膜の剥がれが起こってしまうかもしれません。
まとめ
今回は、サイディング外壁を塗装するなら何に注意すべきかについてご紹介しました。外壁塗装は、サイディングと塗料の相性、適切な下地処理、弾性塗料の不使用など、いくつかの注意点があります。もしこれらの注意点を知らずに塗装をしてしまうと、早い時期にひび割れ・塗膜の剥離・塗膜の膨れなどが起こることが予想されます。充分注意して塗装をしましょう。本記事がサイディング外壁を塗装するなら何に注意すべきかについて詳しく知りたい方に届けば幸いです。