コーキングとシーリングの違いとは?外壁塗装における役割を解説!

公開日:2022/03/01 最終更新日:2024/07/04


どんなに素敵な戸建てやマンションあるいは施設であっても少しずつ経年劣化していくものです。そのため、建物の外装メンテナンスは欠かせません。今回は、そんな外装メンテナンスにおける外壁塗装の部分をさらにもう一歩踏み込んで、外壁素材の1つであるコーキングとシーリングについて紹介します。

コーキングとシーリングの違い

そもそもコーキングやシーリングとはなんなのでしょうか。その用語解説からします。

コーキングとは

チューブの容器に入っていて、専用の押し出し機であるコーキングガンで施工する樹脂製の接着剤をコーキング(コーキング剤)ということが多いです。

接着用語では「合成樹脂や天然樹脂などの展色材と炭酸カルシウムなどの鉱物質充填材を混合して製造したペースト状のシーリング材」と規定されています。小さな目地のシール・穴埋めなどに使用されます。

※以前は石綿が鉱物質充填剤に使用されていましたが、現在は使用が禁止されているようです。

シーリングとは

あらかじめ形が決まっている、ゴム状のパッキンのようなものをシーリング(シーリング材)と呼びます。接着用語では「構造体の目地や隙間部分に充填し、防水性・気密性などの機能を発揮させる材料」と規定されています。

外壁塗装におけるコーキングとシーリングの役割

コーキングとシーリングの用語が理解できたところで役割についてみていきましょう。

コーキングの役割

コーキングとは壁と壁の隙間を埋めるために充填剤を入れることをいいます。これは、水の侵入を防ぎ、建物の外側と内側それぞれを防水する目的があります。これにより建物の劣化を防ぐことができるようです。

外壁と外壁の隙間だけではなく、外壁と浴槽の隙間などにも使用されます。防水目的だけでなく、健在同士がぶつかり合い破損するのを防ぐクッションとしての役割もあります。

シーリングの役割

コーキングのようにペースト状ではなく、水の侵入を防ぐために目地や隙間部分にゴム状のパッキンのような材料を埋め込んでいくものとなるようです。シーリングもコーキングと同様、防水効果やクッション効果など外壁の緩衝材としての機能や気密性保持の役割は一緒です。

外壁にこんな症状が出てきたら要注意!

コーキングやシーリングは経年劣化します。そのため定期的に交換が必要になるものです。ではその「劣化した」という判断をどこでしたらよいのでしょうか。

代表的な劣化症状としてまずあげられるのは「ひび割れ」です。これは紫外線を長年浴びたことによるものが原因です。

次に、耐用年数を過ぎたことで徐々にコーキングが削られてきてしまう「肉痩せ」という症状があります。

その他の症状としては、ボードからコーキングした箇所が離れて、埋めていた部分に隙間が空いてしまう「剥離」といった症状があげられます。

これらの症状を放置したままにしておくと建物や壁と壁の隙間に雨水などが侵入しやすい環境を作ってしまい、防水機能としての役割を果たすことが困難になってしまい、建物の劣化が早くなってしまうため注意が必要です。

また、コーキングは経年劣化によって硬くなるため、柔軟性を失ってしまうと建物の揺れや外壁と外壁同士の衝撃を緩和することができず、ボードへのダメージが増える原因となります。コーキングされた目地周辺に「ひび割れ」が出現したら要注意です。

コーキングとシーリングと、その役割について解説しました。外壁の外観としての美しさだけではなく、建物の中で暮らす人が快適に暮らせるよう、コーリングもシーリングも外壁塗装において重要な役割をはたしていることが理解できたのではないでしょうか。自宅の外壁や浴槽などに必ず使われているシーリング材。一度自宅のコーキングやシーリングはどのようになっているか、また劣化症状はでていないか確認してみるとよいのではないでしょうか。

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