新しい製品を購入したり、サービスを受けたとき、中には説明と違っていたり、初期不良と思われるようなこともありますよね。それでも私たちが安心できるのは、さまざまな製品やサービスには「保証」が付いているからです。この記事では意外と知られていない、外壁塗装における保証について解説します。
製品保証と工事保証の違い
外壁塗装には「製品保証」と「工事保証」という二つの保証があります。
「製品保証」とは、言葉の通り製品に不具合があった場合の保証です。外壁塗装でいう製品とは、塗料を指します。外壁を塗っている最中や塗り終わったあと、明らかに塗料が原因と思われる瑕疵があった場合、保証の対象となります。注意点として、工事内容とは関係なく、あくまでも塗料に対する保証なので、塗料代が保証の上限となります。
それに対して、「工事保証」は、外壁塗装工事の施工内容についての保証になります。保証期間内に明らかな施工上の瑕疵があった場合、施工店がする保証です。工事保証は、工事の内容や請け負う施工店により保障内容が大きく異なるので、事前にしっかりと確認する必要があります。どちらも重要な保証なので両方ついているのがベストですが、後々大きなトラブルに発展する可能性が高いのは、工事の内容です。工事保証の内容や期間については事前にしっかりと確認しましょう!
実際に起こった保証に関するトラブル
次に、保証の確認を怠ってしまったがために起きてしまった事例を紹介します。
一つ目は「保証対象箇所の確認不足」が原因で起こったトラブルです。「工事保証10年」が付いた外壁塗装工事を契約したTさん。滞りなく工事は終了し、5年ほど経ったある日、塗装した外壁にひび割れができているのを見つけました。保証期間中だったため外壁塗装を請け負った施工店に連絡をしたところ、施工店からは何と「ひび割れは保証対象外です」と驚きの返答が…Tさんはいい返したい気持ちを抑え、保証書を読み返してみると「ひび割れは保証対象外」という記載があったため、結局工事保証として請け負ってもらうことはできませんでした。
次に「保証自体がなかった」というトラブルです。Iさんは親身になってくれる営業担当者が気に入り、ある外壁塗装業者と契約をしました。契約の際、「保証は付いているから安心してくださいね!」と口頭で聞いたと記憶していましたが、施工から3年が経過し、塗装が剥がれている箇所があったため、業者に連絡をしたところ、「保証自体がありません。保証書はありますか?」という返答。確かに保証書は受け取っていなかったので、当然保証を受けることはできませんでした。
保証で気をつけるべき点は?
決して安くはない外壁塗装工事の費用。後悔しないために気を付けなければいけないことがあります。
一つ目は「保証書はしっかりと目を通す」です。保証の内容は施工業者によりさまざま。普段見慣れない保証書を読み理解するのは大変ですが、あとから「その箇所は保証対象外です。保証書にも書いてあります」といわれないようにしっかりと読み、わからないところはわかるまで質問をすることが大切です。
二つ目は「保証期間を確認する」です。当然保証期間を過ぎたあとは保証が受けられませんが、あまりにも長すぎる保証期間を設定している業者がいたら、理由を聞きましょう。一般的には、塗料の耐久年数があり、その期間に合わせて保証期間も設定されていますが、それよりもあまりに長い場合は、契約をさせたいがための形式的な保証期間という可能性も考えられます。
まとめ
今回は、外壁塗装の保証について、具体的なトラブル例も含め紹介しました。具体例を見て「本当にこんなことあるの…」と驚かれた方もいると思いますが、実際にあったことです。決して安くはない外壁塗装工事。ついついサービス内容や料金に目が行きがちですが、工事が終わってからの保障内容も非常に重要です。大切なマイホームで、快適に過ごすために、保証内容の充実した施工店を選ぶことが、後悔しない一つのポイントです。