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外壁塗装の「弾性塗料」とは?特徴やメリット・デメリット

公開日:2021/02/01  最終更新日:2020/11/27

サイディングが主流になったとはいえ、今でもよく見かけるのがモルタルの外壁です。そんなモルタル外壁や通常の塗料では不適当と判断された外壁塗装で、弾性塗料がしばしば用いられます。それでは弾性塗料とは何でしょうか?ここでは弾性塗料が用いられるケースやその理由、メリット・デメリットについて見ていきましょう。

弾性塗料とは

弾性塗料とは伸びる特性がある塗料のことです。地震や地盤沈下などの大きな衝撃が加わらなくても、モルタル外壁のヒビ割れはできてしまいます。最初はヘアークラックと呼ばれる、髪の毛程度の太さの浅いヒビ割れですが、そのままにしておくと大きなヒビ割れへと拡大。そこから水分が侵入し、お家の骨組みを腐らせてしまうのです。

そんなヘアークラックを、塗膜を伸ばすことでカバーするのが弾性塗料です。弾性塗料を使わずにモルタル外壁を塗装してしまうと、ヘアークラックとともに塗膜も裂けてしまいますから、せっかくの防水の役目を果たさなくなってしまいます。

ここで注意したいのは、弾性塗料はヘアークラックを保護するものであって、ヒビ割れを補修するものではないということです。大きなヒビ割れはコーキング材を塗り込むなど、補修が別途必要になります。

また、近年よく外壁塗装に用いられるシリコン塗料には、塗膜が固くヒビ割れができやすいというデメリットがあります。日光の当たり具合など条件を考えて、ヒビ割れの危険性があると判断した場合には、同じシリコン塗料でも弾性のあるものが選ばれます。

弾性塗料のメリット

弾性塗料には「伸びる」のでヒビ割れを保護できるとか、「塗膜にヒビ割れができにくい」というメリットがあるのですが、「防水性が高い」というメリットもあります。弾性塗料は下地にしっかりと密着しますから、防水性が高いという特長があります。また施工時に、厚く塗らなくてはいけないというのも弾性塗料ですから、このことも防水性の高さに通じています。

弾性塗料のデメリット

「伸縮性がある」「塗膜にヒビ割れができにくい」「防水性が高い」というメリットがある一方で、デメリットもあるのが弾性塗料です。まず「価格が高い」こと。広く使われている弾性塗料は、シリコンやフッ素塗料に手を加えたものですが、その分、塗料自体の価格が高くなってしまいます。

次に「耐久性が低い」こと。弾性がある分、耐用年数が低くなるのもデメリットです。通常のシリコンやフッ素塗料より、早めの外壁塗装が必要になります。

そして「ふくらんでしまう」こと。塗装時に閉じ込められた湿気は、気温が上がると蒸発しようとします。しかし弾性塗料は湿気を侵入させないと同時に逃がすこともしませんから、塗膜の下でふくらんでしまうのです。こうなってしまうと弾性塗料は元には戻りませんから、塗面に不自然なふくらみが残ってしまいます。このふくらみが目立つのが、サイディングに弾性塗料を使ったケースです。それを嫌って、最近ではサイディングに弾性塗料を用いることはほとんどありません

 

弾性塗料は「伸びる」「塗膜にヒビ割れができにくい」「防水性が高い」というメリットと、「価格が高い」「耐久性が低い」「ふくらんでしまう」というデメリットをあわせもっています。しかしメリットとデメリットがあるのは、どんな塗料も同じ。完璧な塗料は現在のところはありません。

そこで必要になるのがプロならではの知識と経験。弾性塗料を使うなら施工時の天候に注意したり、通気性が高いものを使ったり、伸びが少ない微弾性の塗料を選ぶなど、さまざまな工夫を行っています。塗料のメリットとデメリットを熟知し、少しでも長持ちする外壁塗装のためにそれぞれを使い分けているのです。